小日向ダイアリー

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【環境考察】予選直前と見るK08キーセレ環境

今回はエクスプロード環境とアンリアリスティック環境のキーセレクションを入賞ルリグの分布から見ていく記事になります。学園祭前に合わせるために集計時期を若干早めたのでアンリアリスティック環境のデータはやや少なめですが、予めご了承下さい。

今回もデータ集計はWIXOSSBOXさんとTwitterを併用して集めたものになります。あくまで個人で集計したものですので参考程度にお考え下さい。また、詳細な構築が気になったらWIXOSSBOXで確認してみてください。

 

wixossbox.com

 

 

 

 

K07環境後半デッキ分布

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41 ウリス
24 ウムル
16 華代
  6 タマ
  4 メル
  3 カーニバル 優羽莉
  2 エマ グズ子 ユヅキ リル レイラ
  1 翠子 ミュウ リメンバ

 

8月3日から8月25日におけるウィクロスセレモニーおよび個人主催大会の4位以上のデッキを集計したものになります。数字が入賞数です。

 

 

K07環境後半雑感

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ウリス、ウムル、華代の3ルリグで環境が構成されていると言っても過言ではない結果となっています。特にウリスとウムルに関してはK07環境前半からさらに勢いを増しており、ウリスは5%、ウムルは10%程度、入賞デッキ全体に占める割合が大きくなっています。華代は前半から大きく数を増やすこともなく減らすこともなく、一定の割合を維持しているようですね。

 

 

「ウリス勝ちすぎだしクソ環境じゃない?」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、そう決めつけるのは早計ではないかと思います。確かにこの環境は、他の環境と比べて入賞デッキがかなり偏った環境であると言えます。しかし、個人的にはこの結果は同時期に行われていたチーム戦である「絆」レギュレーションの影響が大きいと考えています。「絆」レギュレーションは簡単に説明すると、キーセレ担当2人とオルスタ担当1人でチームを組んで行われたチーム戦です。

 

 

チーム戦で人気が出るデッキというのは大きく分けると2種類あると自分は考えています。ひとつは対処が難しいもののメタに対しては弱いデッキ。地雷デッキと言い換えてもいいかもしれません。対処法のないデッキには一方的に勝利することができますし、勝てない相手が来たとしても隣のチームメンバーに託せることから、個人戦に比べて選びやすい選択肢となります。

 

 

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これとかユキキーがデッキに安定感を授けている

 

もう一つは安定感の高いデッキ。個人戦と違って自分の敗北が自分だけのものではないため、無難な選択肢を選ぼうとする人間も多くなります。この手の類のデッキはトップメタになりやすく個人戦でも人気は高くなりがちなので、チーム戦ゆえに人気が出ると言えるのかは微妙ですが。キーセレにおいて地雷デッキと形容できるようなデッキはほとんど存在しないので、安定感の高いウリスやウムルに人気が集中したのではないかというのが私の考えです。

 

 

 

 

K08環境前半デッキ分布

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12 ウリス
11 タウィル ナナシ
  7 ウムル
  4 タマ にじさんじ
  3 翠子
  2 カーニバル 華代 メル レイラ
  1 グズ子 ミュウ リル

 

9月1日から9月16日におけるウィクロスセレモニーおよび個人主催大会の4位以上のデッキを集計したものになります。数字が入賞数です。

 

 

 

K08環境前半雑感

ウリスとウムルが減少して、新規ルリグであるタウィルとナナシがいきなり好成績を出しています。この2ルリグと比べると少々控え目ですが、K08最大の目玉と言えるにじさんじも複数の入賞を果たしており、デッキパワーは他のルリグと比べても引けを取らないということを証明する結果になったのではないでしょうか。

 


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逆に、新弾の環境の変化で数を減らしたのが華代です。ナナシが何度も繰り出してくる《ザロウ》の突破を行い続けるのが難しいためでしょうか。しかし、華代は相手のアーツを腐らせることによって真に強みを発揮できるルリグなので、環境が変化した直後は動きにくいという側面もあります。環境が固まった際に華代が復権できるかは要注目ですね。

 

 

 

 

メタゲーム考察

最早今回そんなにメタゲーム考察ではないのですがつらつらと

 

※個人の感想です

 

ウリスのキーの多様化

メタゲームを語る際、ウリスについての話は欠かすことのできないものです。とは言え《魅惑ハナレキー》が強い!!という話はK07環境の考察でも行ったので、今回は別の方向からウリスの強さを紐解いていこうと思います。

 

 

以下はK07環境後半において入賞していたウリスが採用していた、エクシードの使い道と思われるキーの一覧です。

  • 華代キー(24件)
  • ピルキー(7件)
  • 旧タウィルキー(5件)
  • ドーナキー(5件)

定番が《華代キー》なのは変わらずですが、《ピルキー》を採用した構築がちょくちょく結果を残しているのが印象的です。《ピルキー》のメリットとしては、コストが軽いためレベル3でリミット6のルリグを採用しつつ、《華代キー》と違いレベル3で貼れるという点があります。これによって、《ゆきめキー》等で防御を制限してくる華代相手にも柔軟に防御を構えることが可能になります。また、ウリスはターン1の起動効果で相手のリソースを減らしていくことが可能なため、弱った相手にハンデスで追撃をかけるプランが取れるのも魅力の一つでしょう。

 


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ただ、他のデッキが「コストが軽い」なんて理由で《華代キー》の枠を《ピルキー》に変更した場合、どこかで点数要求が足りなくなることがあると思います。ウリスがそれを可能にするのは《ブラック・ドラゴン・ウェーブ》がデッキパワーを大きく引き上げているためです。極論このスペルが見えればそのターン中の3面要求はほぼ確定すると言えば、その性能が常識外れであることがわかると思います。点数要求をある程度《ブラック・ドラゴン・ウェーブ》の性能に任せられることから、純粋な性能のみで防御手段を選択できる。その拡張性の高さもウリスの強みの一つであることが読み取れます。

 

 

ちなみにK08環境前半のウリスはほぼ《華代キー》でしたが少数ながらも《ぶりっつキー》や《マルディウス教会キー》を採用した構築も入賞しており、環境の変化に伴った構築の変動を感じられました。

 

 

 

にじさんじ参戦!

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タウィルやナナシの陰に隠れがちなので「結局にじさんじ強いの?」と自分もよく聞かれたりするのですが、しっかりと大型での入賞を複数回果たしているということから考えても強力なデッキと言えると思います。入賞数は店舗のツイートなどで確認できる範囲は月ノ美兎3件と静凛1件ですが、樋口楓でのセレモニー入賞があったという話もあり、どのレベル4ルリグを選択しても勝ち上がれるポテンシャルはあるようです。

 

 

にじさんじの強みは《物述有栖》や《える》等を筆頭とした多彩な耐性持ちのシグニたちです。これらを相手に応じて使い分けていくことで、相手に最大パワーで防御札を使わせないように立ち回るのが理想のムーブであると言えます。対面のデッキの知識も必要になるので、そういう意味ではにじさんじ使いは多くの経験が必要になってくるのかもしれません。

 

 


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耐性持ちにはとりあえず《ハッピー5》当てておけば何とかなるというのが今までのキーセレにおける悲しい常識だったのですが、今期からは《ハッピー5》を残しておくプレイングは《鈴鹿詩子》の存在によって裏目が生じるようになっており、注意して防御札を使っていく必要があります。これはにじさんじ対面以外の際も言えることで、出現時効果も汎用性が高く限定条件のない《鈴鹿詩子》はどのデッキでも出してくる可能性があるシグニなので、プレイヤーはそのことを踏まえた上でのプレイを強いられるようになりました。

 

 

 

ライズ&ビート

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ウリスが突破しづらい13000以上のパワーラインを形成し続け、アタックトリガーを用意することも容易なナナシ。ウリスが受けにくい攻撃を仕掛けられる《シュブ=ニグラ》を擁するタウィル。この2ルリグはその特性から環境で活躍するだけのスペックは十分に備えており、事実として両者ともに華々しい結果を上げています。

 


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ナナシは例外もありますが、大きく分けると《真遊月キー》+「コイン1枚消費のキー」という構成にするプレイヤーと、《ユキキー》+「コイン2枚消費のキー」の構成にするプレイヤーの2通りが存在するようです。コイン1枚消費のキーとしては《ピルキー》、《リメンバキー》、《マルディウス教会キー》などが、コイン2枚消費のキーは《ぶりっつキー》が人気なようです。《ぶりっつキー》は、ナナシの高いパワーラインに対して《ブラック・ドラゴン・ウェーブ》での突破を狙うウリスに蓋をする意味合いが強いのだと思われます。

 

 

タウィルは他のキーセレルリグと違い、序盤にリソースを獲得するためのキーの採用率が低いのが特徴的です。代わりに序盤を支えるのがタウィル限定アーツである《回心転火》ちゃん。これで序盤の点数要求を行いつつ手札枚数を維持し最後にコイン技の「プライマル」に繋ぐ戦術が、シンプルながら強力です。キーは《花代緑子キー》や《マルディウス教会キー》等が人気なようです。

 

 

《マルディウス教会キー》がルリグを問わず最近人気な理由としては、ウリスだけでなくタウィルやナナシに対しても「自ターン中パワー1000上昇」のテキストが有効であるというのがあります。タウィルは「プライマル」から《カイム》を蘇生してその自動効果でアタックトリガーを処理するため、パワー13000以上のアタックトリガーを複数面用意され続けると対処が難しいという性質を持ちます。

 

 


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ナナシは《グリモワール・ブラスト》から《ザロウ》蘇生+3以下バニッシュ、その後ルリグの自動効果と「ブラインド」で《ザロウ》の下敷きを3枚作って12000マイナスをかけることで、アーツ1枚による3面防御を成立させつつ、返しに生存した《ザロウ》から盤面を作っていくのが基本戦略です。そのため13000ラインを2面以上作られると3面防御は成立せず、《ザロウ》は踏まれ、ナナシ側にとって非常に都合の悪い展開に持ち込まれます。また、《フォトジェニック・バリアー》と《ゲンダ》による防御セットが十分に機能しなくなるというのもナナシにとっては辛い要素の一つです。

 

 

赤や黒が流行するとパワーラインが重要になってくるため、勝率が伸び悩んでいる際はこのあたりを意識してみるのも手かもしれませんね。

 

 

 

 

最後に

K07環境後半のグラフ作った時はさすがにちょっと笑ってしまったという裏話があります。

 

学園祭から世界予選も各地で続々と開催され、そこに向けて調整を重ねている方も多いと思います。この記事がそんな人たちの一助になれば嬉しく思います。

 

まあ自分も世界予選抜けたいと思っているので一助になっちゃうとまずいみたいな話もあるのですが頑張っていきましょう。

 

 

何かあればTwitter(@fyra_coffee)の方までお願いします。